ルーレットでなぜ勝てないのかと多くの人が思うことでしょうが、これは仕組みを考えると何も不思議なことではありません。カジノがイカサマをしているから勝てないのだと思うこともありがちですが、そのようなことも決してありません。勝てない理由は一目瞭然で、ルーレット盤と払い戻しの倍率を見ればすぐに分かることなのです。
ここでは0がひとつだけ盤面にあるヨーロピアンルーレットで考えることにしますが、この場合特定のひとつの数字に入る確率というのは、至って単純で37分の1です。1-36までの数字は世界共通であとは0の数に差があるだけですから、0がひとつだけのヨーロピアンスタイルであれば1-36までの数字に0を足した37個のうちのどれかの数字が出るということになります。問題はここからで確率は37分の1しかないのに、当たった時に払い戻される金額は36倍にしかならないという点にあります。たったわずか1倍足りていないだけですが、これがルーレットで勝つことができない大きな理由のひとつであり、このわずかな分だけ最終的には負けてしまうようにできています。
影響が小さいのは確かにそのとおりなのですが、数をこなしていけばその影響というのは少しずつ大きくなっていくものです。潜在的なマイナスが積み重なって、0がある分だけ負けるようになっている、つまり勝つことができないようになっています。これは一つの数字に賭けた場合の話だけではなく、赤黒賭けや奇数偶数賭けをしたときも同様で、0の扱いは赤でも黒でもありませんし、奇数でも偶数でもありません。0そのものに賭けるような賭け方をしない限りハズレとなる、親の総取りの目となるのでこれがカジノ側の収益になります。
ルーレットはゲームの性質上、次に出る目を当てる確率を高めることはできません。もしも、それが可能だとして的中率を高めることができたとすれば、0が一個あるハンデを乗り越えて勝つことも可能です。実際には次に出る目が当たる確率は上級者でも初心者でも同じであり、盤面に偏りが発生でもしていない限りは、どの目が出るのも同じ確率である以上、0の分だけ確実に負けは訪れることになります。
ルーレットでなぜ勝てないのかと疑問に思う人も、盤面と払い戻しの倍率を見ればこのようにすぐわかるものとなっていますから、勝てないものと割り切って、あくまでも一時のスリルを味わうゲームだと楽しむことを重視してみると良いでしょう。